
- 計算式: stake_i = S × (1 ÷ オッズ_i) ÷ Σ(1 ÷ オッズ_j)。払い戻しは S ÷ Σ です。
- 検算済みの例: オッズ2.10と3.40、S = 100で、ステークは61.82と38.18、払い戻しは129.82です。
- Σが1を超えたら: 損失(マージン分)が確定し、サーベットではありません。
ダッチングの計算式
ダッチングの計算式はひとつだけです。
これで、いくつの選択肢でも配分できます。
まず式を示し、そのあと3つの例で使います。
stake_i = S × (1 / オッズ_i) ÷ Σ(1 / オッズ_j)
Sは配分したい合計ステークです。
オッズ_i は選択肢iのオッズです。
Σ(1 / オッズ_j) は、カバーするすべてのオッズの逆数の合計です。
各選択肢のステークを計算すると、払い戻しはどれも同じになります。
払い戻し = S ÷ Σ(1 / オッズ) です。
利益は、払い戻しからSを引いた額です。
数値はすべて架空のデータによる例で、コードで検算しています。
ダッチングは、カバーしていない結果のリスクをなくしません。
ベッティングは18歳以上の方のみが対象です。

なぜこの式で成り立つのか
各ステークは、ステーク × オッズ がすべての選択肢で等しくなるように選びます。
つまり、どれが的中しても払い戻しが同じになるということです。
そのためには、ステークをオッズに反比例させる必要があります。
あるオッズがほかの2倍なら、そのステークは半分になります。
だから式に 1 ÷ オッズ が現れます。
合計Σは、ステークの合計をSにするためだけに使います。
代入すると、払い戻しは S ÷ Σ になります。
どんな例でも確かめられます。
これから実際にやってみます。
ダッチングを計算するステップ
例1・2つの選択肢:ホーム勝利と引き分け(例)
Liverpool対Manchester Unitedの試合です。
「Liverpool勝利」をオッズ2.10、「引き分け」をオッズ3.40でカバーします。
合計ステークは S = 100 です。
| ステップ | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 1 ÷ 2.10 | 1 ÷ 2.10 | 0.4762 |
| 1 ÷ 3.40 | 1 ÷ 3.40 | 0.2941 |
| Σ | 0.4762 + 0.2941 | 0.7703 |
| Liverpoolのステーク | 100 × 0.4762 ÷ 0.7703 | 61.82 |
| 引き分けのステーク | 100 × 0.2941 ÷ 0.7703 | 38.18 |
| 払い戻し | 100 ÷ 0.7703 | 129.82 |
| 利益 | 129.82 − 100 | +29.82 |
払い戻しを検算してみましょう。
Liverpoolが勝てば、61.82 × 2.10 = 129.82です。
引き分けなら、38.18 × 3.40 = 129.82です。
Manchester Unitedが勝てば、100を失います。
そのため、29.82の利益はカバーした2つの結果のどちらかが出た場合にだけ得られます。
確実な結果ではありません。
採算が合うのはいつか?損益分岐点
カバーした結果の組み合わせは、Σより高い確率で起こる必要があります。
この例では、Σ = 0.7703、つまり77.03%です。
それより頻繁に起こると考えるなら、期待値はプラスです。
| カバーした結果の本当の確率(例) | 計算 | 期待値 |
|---|---|---|
| 80% | 0.80 × 129.82 − 100 | +3.86 |
| 77.03% | 0.7703 × 129.82 − 100 | 0.00 |
| 70% | 0.70 × 129.82 − 100 | −9.13 |
この確率の見積もりを誤ると、期待値は大きく変わります。
期待値計算機とインプライド確率をご覧ください。

例2・3つの選択肢:正確なスコア(例)
Flamengo対Palmeirasの試合です。
3つのスコアをカバーします。1-0がオッズ6.50、1-1が6.00、2-1が9.00です。
合計ステークは S = 100 です。
| スコア(例) | オッズ | ステーク | 払い戻し |
|---|---|---|---|
| 1-0 | 6.50 | 35.64 | 231.68 |
| 1-1 | 6.00 | 38.61 | 231.68 |
| 2-1 | 9.00 | 25.74 | 231.68 |
| 合計 | — | 100.00 | 231.68 |
Σ = 1/6.5 + 1/6 + 1/9 = 0.4316です。
払い戻し = 100 ÷ 0.4316 = 231.68です。
利益 = 231.68 − 100 = +131.68です。
大きく見えます。
しかし、損益分岐点は43.16%です。
0-0、2-0、0-1、そのほかどのスコアになっても、100を失います。

例3・Σが1を超える:利益が出ないとき
今度は、Liverpool対Manchester Unitedの1X2の3つの結果をすべてカバーします。
例のオッズは2.10、3.40、3.60です。
合計ステークは S = 100 です。
| 結果(例) | オッズ | 1 ÷ オッズ | ステーク |
|---|---|---|---|
| Liverpool | 2.10 | 0.4762 | 45.43 |
| 引き分け | 3.40 | 0.2941 | 28.06 |
| Manchester United | 3.60 | 0.2778 | 26.50 |
| 合計 | — | 1.0481 | 100.00 |
払い戻し = 100 ÷ 1.0481 = 95.41です。
利益 = 95.41 − 100 = −4.59です。
どちらが勝っても4.59を失います。
Σが1を超えており、その超過分がブックメーカーのマージンです。
1.0481は、確率に対して4.81%のマージンがあることを意味します。
ステークに対する確定損失は4.59%です。
Σが1を超える場合、すべての結果へのダッチングは損失になります。
これは勝つための方法ではありません。
損失を均等に分けるだけです。
ダッチングとサーベットの見分け方
サーベットでは、オッズが複数のブックメーカーから来ます。
すべての結果をカバーし、Σは1未満になります。
この場合、利益は何にも左右されません。
2つの結果での例です。
あるブックメーカーが一方に2.20、別のブックメーカーがもう一方に2.10を付けています。
Σ = 0.4545 + 0.4762 = 0.9307です。
| 項目(例) | 値 |
|---|---|
| Σ | 0.9307 |
| 2.20へのステーク | 48.84 |
| 2.10へのステーク | 51.16 |
| 払い戻し | 107.44 |
| 利益 | +7.44 |
これがサーベットです。
めったに起こらず、長続きせず、実務上のリスクもあります。
詳しくはサーベットとスポーツトレーディングをご覧ください。
一方、ダッチングは一部の結果だけをカバーします。
計算式は同じですが、リスクは別物です。
式は計算機として使い、保証としては使わないでください。
Excelでダッチング計算機を作る
シートは一度作れば、使い回せます。
数式は英語の関数名で書き、引数の区切りはカンマにしています。
日本語版のExcelでも、そのまま使えます。
表は3つの選択肢の例です。
| セル | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| B1 | 合計ステークS | 100 |
| A3:A5 | 各選択肢のオッズ | 6.50 / 6.00 / 9.00 |
| B3 | =1/A3(B5までコピー) | 0.1538 |
| B6 | =SUM(B3:B5) | 0.4316 |
| C3 | =$B$1*B3/$B$6(C5までコピー) | 35.64 |
| C6 | =SUM(C3:C5) | 100.00 |
| D3 | =C3*A3(D5までコピー) | 231.68 |
| D6 | =D3-$B$1 | 131.68 |
問題を知らせるセルを追加しましょう。
例えば =IF(B6>1,"Σが1を超えています:利益は出ません","Σは1未満です") です。
これで、合計を確認し忘れません。
ステークの端数処理
ブックメーカーが受け付ける小数桁は限られます。
例1で62と38にすると、Liverpoolが勝てば払い戻しは130.20、引き分けなら129.20です。
利益は29.20から30.20の間になります。
端数処理で配分は変わりますが、大きくは変わりません。
金額が小さいと、影響は大きくなります。
そのため、可能なら小数第2位までのステークを使うのが望ましいです。

ダッチング計算でよくあるミス
- マージンを忘れる: Σが1を超えていれば、利益は出ません。
- 負けないと思い込む: カバーしていない結果では、ステーク全額を失います。
- 古いオッズを使う: オッズはすぐに変わり、配分が崩れます。
- 手数料を無視する: エクスチェンジでは純利益から差し引かれます。
- カバーするからと賭けすぎる: カバーすることは、ステークを増やす理由になりません。
次に読むもの
計算なしで考え方を知りたければ、ダッチングとは?やり方の解説に戻ってください。
コストが気になる場合は、ブックメーカーのマージンとはをご覧ください。
賭けの記録を付けるには、Excel管理テンプレートを使ってください。
そして上限管理シートで自分に制限を設けましょう。
土台となるガイドはAIで賭ける:完全ガイドです。
よくある質問
ダッチングの計算式は?
stake_i = S × (1 ÷ オッズ_i) ÷ Σ(1 ÷ オッズ_j)。
Sは合計ステーク、Σはオッズの逆数の合計です。
払い戻しは、どの選択肢が的中しても S ÷ Σ です。
2つの選択肢ではお金をどう配分しますか?
オッズ2.10と3.40、S = 100なら、ステークは61.82と38.18です。
どちらが出ても払い戻しは129.82で、利益は29.82です。
3つ目の結果が出れば、100を失います。
逆数の合計が1を超えたらどうなりますか?
利益は出ません。
オッズ2.10、3.40、3.60ならΣは1.0481で、100の賭けに対して95.41が戻ります。
その超過分がブックメーカーのマージンです。
ダッチングの利益はいくらですか?
利益 = S × (1 − Σ) ÷ Σ です。
Σ = 0.7703、S = 100なら29.82ですが、カバーした結果が出た場合だけです。
ほかの結果が出れば、ステーク全額を失います。
ダッチングとサーベットは同じですか?
違います。
サーベットはすべての結果をカバーし、Σが1未満になります。
ダッチングは一部の結果をカバーし、同じ計算式を使っても利益は保証されません。
Excelでダッチングをするにはどうすればいいですか?
オッズを1列に入力し、その隣に =1/オッズ を計算します。
逆数を合計し、各ステークを =S*逆数/合計 で計算します。
払い戻しは =ステーク*オッズ で、どれも同じ値になるはずです。